
- 根腐れってなに?
- 観葉植物が根腐れになったかも……。
- 根腐れになった観葉植物を復活させたい!
- 根腐れにならないためには、どんなことに気を付ければいい?

こんな悩みを解決できる記事を用意したよ!
記事前半では「根腐れとは」「根腐れ症状」「根腐れの原因」について解説します。
後半では「根腐れになった観葉植物を復活させる方法」「根腐れを予防するためのコツ4つ」をご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!
※「すぐに観葉植物の復活方法について知りたい!」という方は、「根腐れを起こした観葉植物の復活方法」へどうぞ。
※「予防法について知りたい!」という方は、「根腐れを予防するためのコツ4つ」へどうぞ。
根腐れとは

根腐れとは、植物の根が腐るまたは腐りかけている状態のことです。根腐れになる原因はさまざまで、根の先端から腐り始め放置すると根全体に広がり、幹の株元まで症状が見られます。
根腐れになると根から水分や養分、酸素を吸収できなくなり、最終的に枯れてしまう恐れがあるのです……。
そのため、根腐れに早く気付いてあげることが重要になります。原因を突き止めて適切な対処を行えば、復活させることも可能ですよ。
根腐れの症状
根腐れを起こした観葉植物に見られる主な症状は、次の通りです。
~根腐れの主な症状~
- 土の乾燥が遅い
- 葉が変色する
- 根が黒く変色する
- 幹の株元が黒く変色する
- 茎や幹が柔らかくブヨブヨする
- 土の表面にカビが発生する
- 土から悪臭がする など
観葉植物に上記のような症状が見られたら、根腐れを疑いましょう。
»根腐れ以外の枯れる原因と枯らさないコツを知りたい方は、下記をご覧ください。

根腐れの原因

結論から言うと、根腐れは「酸素不足」によって起こります。なぜなら、観葉植物は葉以外にも、根を使って呼吸をしているからです。
実際に、鉢の中の酸素が不足する状態が続いてしまうと、根が酸素を取り入れられなくなるので細胞が壊死(えし)します。そして、壊死した細胞に嫌気性微生物が増殖することで、根腐れを引き起こすのです。
ここでは、観葉植物が根腐れになる原因について解説していきます。根腐れの原因には、どのようなものがあるのかを見ていきましょう!
原因①:適切な水やりができていない
水やりは、観葉植物を元気に育てるための重要なお世話の1つです。適切な水やりを行わないと、根腐れの原因につながるので注意してくださいね。根腐れの原因となる水やりの仕方は3パターンになります。
水の与え過ぎ
水の与え過ぎは、根腐れの原因になる可能性があります。理由は、土が乾いていない状態で水を与えると、鉢の中が過湿状態になるからです。
鉢の中が過湿状態になると、新しい空気が入ってこなくなり、酸素が不足して根腐れを起こします。
水の量が少ない

与える水の量が少ないと水切れを起こすだけではなく、根腐れになることもあります。
鉢の底から水が流れるくらいたっぷりと与えていない場合は、根の先に水が届く前に蒸発するので、新しい空気を鉢全体に送り込めていません。
よって、鉢の下の方にある根の周りが酸欠状態になり、根腐れを起こします。
水やりの時間帯
水やりを行う際は、時間帯にも気を付ける必要があります。なぜなら、水を与える時間帯の気温によって、鉢の中の水温が高くなったり低くなったりするからです。
たとえば、真夏の気温が高い時間帯に水を与えると、鉢の中の温度が上がって根がダメージを受けるので、酸素を吸収するのが難しくなります。
また、真冬の早朝や夕方などの気温が低い時間帯に水を与えると、鉢の中の温度が下がって根が正常に機能しなくなるので、真夏と同様に呼吸ができません。
よって、根がダメージを受け呼吸ができなくなると、酸素不足になるので根腐れを起こす可能性が高くなるのです。
»水やり方法について知りたい方は、下記をご覧ください。

原因②:土の通気性・排水性が悪い
通気性や排水性の悪い劣化した土で観葉植物を育て続けると、根腐れになる可能性が高くなります。
その理由は、土が乾かないと新しい空気が入らないので、鉢の中の酸素量が少なくなるからです。土が古く劣化すると、粒子が細かくなって粘土質になり土が乾きづらくなります。
また、植え替えを長い間していないと根詰まりを起こす場合があり、土と土の間のすき間がなくなってしまい水はけが悪くなるのです。
上記でもお伝えしましたが、土が乾く前に水を与えると鉢の中が過湿状態になり、新しい空気が取り込めません。そのため、通気性や排水性の悪い土は、酸素不足になり根腐れを引き起こすのです。
»根詰まりについて知りたい方は、下記を参考にどうぞ。

»基本の植え替え方法について知りたい方は、下記を参考にどうぞ。

原因③:肥料の与え過ぎ
観葉植物を大きく生長させるために使用される肥料は、与え過ぎると根腐れを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
肥料を過度に与えると土の中の栄養分が濃くなり、浸透圧で根から水分が流れ出るためしおれてしまいます。このしおれて水を吸収できなくなった状態を「肥料焼け」と言います。
肥料焼けを起こすと根が機能しなくなるので、根腐れの原因につながるのです。
根腐れを起こした観葉植物の復活方法

根腐れを起こした根は復活しません。しかし、腐敗した部分を取り除いて適切な環境で管理すれば、復活する可能性があります。
また、早い段階で根腐れに気付いて対処を行えば、復活する確率が上がります。
根腐れが初期段階で、根の腐敗が一部の場合は「植え替え」を。根全体に根腐れが進行している場合は「挿し木」をして対処しましょう。
ここでは、根腐れした際の植え替え方法と挿し木の手順について解説していきます。
対処①:植え替えをする
「土の乾燥が遅くなってきた」「葉が変色してきた」など、初期段階で根腐れに気付いた場合は、植え替えをして対処します。
根腐れになった観葉植物の植え替え方法は、次の通りです。
~植え替え方法~
- 根腐れに気付いたら水やりを控え、土と根を乾燥させる
- しっかり乾いたら鉢から株を取り出し、根の周りの土を丁寧に落とす
- 腐敗した根を消毒したハサミやナイフなどを使って全て切り落とす
- 根の量に合ったサイズの鉢を用意する
- 水はけのよい観葉植物に合った新しい土に植え替える
- 傷んだ葉は切り落とし、他の葉や茎も根とのバランスを見て剪定する
- 植え替え後、水と肥料は与えず新芽が出るまで半日陰の明るい場所で様子を見る
- 新芽が出てきたら水やりをして通常の管理に戻す
対処②:挿し木をする
「根全体が黒く変色して悪臭がする」「幹や茎まで黒く変色している」「幹や茎がブヨブヨと柔らかい」など、根腐れが進行している場合は復活の確率が低くなります。
株自体の復活が見込めない場合は、挿し木をして株を増やす方法で対処しましょう。
挿し木の方法は次の通りです。
~挿し木の方法~
- 挿し木に使う枝・茎を切り取る
- 切り取った枝・茎を整理して「挿し穂」にする
- 挿し穂を水につける
- 挿し床を作る
- 挿し床に挿し穂を挿す
- たっぷりと水を与える
- 根が出たら鉢上げをする
»挿し木について知りたい方は、下記をご覧ください。

根腐れを予防するためのコツ4つ

ここでは、日々のお世話の中で根腐れを予防するためのコツについて解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
コツ①:水やりのタイミングや頻度に気を付ける
観葉植物のお世話の中でも特に重要な水やりは、タイミングや頻度に気を付けて行う必要があります。
なぜなら、適切な水やりができていないと、土の中に新鮮な空気を送り込めず、酸素が不足している状態を作ってしまうからです。
大切なのは、土が完全に乾いてから水やりをすること!季節や観葉植物の種類によって土の乾燥具合は異なるので、しっかり観察しながら水を与えるタイミングを見極めましょう。
»水やり方法について知りたい方は、下記をご覧ください。

コツ②:肥料の与え方に気を付ける
肥料を与える際は時期や濃度、頻度に注意してください。観葉植物が肥料を必要としない時期や間違った濃度で与えると、肥料焼けを起こして根が機能しなくなります。
肥料は3〜11月の最低気温が15℃以上の時期に与えるのが一般的です。決められた濃度や頻度など、使用上の注意を守って与えるようにしましょう。
»肥料について知りたい方は、下記をご覧ください。

コツ③:鉢を置く環境を整える
室内で観葉植物を育てる場合は、鉢を置く環境を整えるようにしましょう。その理由は、鉢を置く場所の風通しや日当たりが悪いと、土がなかなか乾かない場合があるからです。
実際に、土が乾かないと水やりができず、新鮮な空気を土に送り込めません。どうしても風が通りにくい場所なら、サーキュレーター を設置するのも1つの手です。
適度に土が乾くように、鉢を置く場所を選んだり工夫したりしましょう。
コツ④:根腐れ防止剤を使う
根腐れを防止するために、根腐れ防止剤を使うのもよいでしょう。根腐れ防止剤とは、珪酸塩白土やゼオライトが原料となった薬剤のことです。
土に混ぜ込むだけで、通気性の向上や除湿効果、土の状態を改善するなどの効果があり、根腐れの予防が可能になります。
観葉植物を正しく管理して根腐れから守ろう!

今回は、「根腐れとは」「根腐れ症状」「根腐れの原因」「根腐れになった観葉植物を復活させる方法」「根腐れを予防するためのコツ4つ」について解説しました。
最後にもう一度、根腐れの原因や復活方法、予防するためのコツについて確認しましょう。
- 適切な水やりができていない
- 土の通気性・排水性が悪い
- 肥料の与え過ぎ
- 植え替えをする
- 挿し木をする
- 水やりのタイミングや頻度に気を付ける
- 肥料の与え方に気を付ける
- 鉢を置く環境を整える
- 根腐れ防止剤を使う
上記でもお伝えしましたが、根腐れは酸素不足によって引き起こされます。もし、根腐れを早い段階で発見した場合は、植え替えをして観葉植物を復活させましょう。
根腐れが進行していたら、挿し木をして対処するのがおすすめです。日々のお世話の中で、根に新鮮な空気がいつも送り込めるように、土の状態をよく観察して根腐れから守ってあげてくださいね!
»初心者でも育てやすい観葉植物をまとめてみたので、下記を参考にどうぞ!

»根腐れ以外の枯れる原因と枯らさないコツを知りたい方は、下記を参考にどうぞ。

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